第4文型の注意すべき動詞

第4文型の基本の形については、以前の記事で紹介しましたが、今回は、第4文型の第3文型への言い換え方とその注意点についてです。
目次
第4文型の第3文型への言い換え
まずは、第4文型から第3文型への言い換えについてです。第4文型は第3文型に言い換えることができます。ちなみに第3文型はS + V + O(SはOを~する)という形でした。ここで、SはSubject:主語、VはVerb:動詞、OはObject:目的語の頭文字をそれぞれとって示しています。
【例文1】My uncle gave me otoshidama.
(私のおじは私にお年玉をくれた)
これを第3文型へ言い換えると
【言い換え後】My uncle gave otoshidama to me.
(私のおじは私にお年玉をくれた)
となります。ここで、S:主語はMy uncle、V:動詞はgave、O:目的語はotoshidamaとなります。to meは何に当たるの?となりそうですが、to meはM:修飾語句となります。MはModifier
の頭文字をとったものです。
第3文型にするには、“誰に”にあたる部分を文末に持っていき(例文1では“me”)、“何を”を動詞の後ろに持っていきます(例文1ではotoshidama)、そして“何を”と“誰に”の間に“to”を加えて文を作ります。
続いて次の例文を第3文型へ言い換えてみましょう。
【例文2】He found me a good song.
(彼は私に良い歌を見つけてくれた)
これを第3文型への言い換えると
【言い換え後】He found a good song for me.
(彼は私に良い歌を見つけてくれた)
となります。ここで、S:主語はHe、V:動詞はfound、O:目的語はa good song、そして、M:修飾語句はfor meとなります。これも【例文1】と同じように“誰に”を文末にもっていき、“何を”を動詞の後ろにもってきます。そして“何を”と“誰に”の間に“for”を加えて文を作ります。
第3文型への言い換えで用いる“to”と“for”の使い分け方
第3文型へ言い換える時、例文1ではmeの前が“to”になっており、例文2では“for”になっていますが、この違いは用いる動詞によります。それぞれの例をあげると
(1)to型
show(見せる)、write(書く)、send(送る)、lend(貸す)、tell(話す)、teach(教える)、hand(手渡す)、pass(手渡す)
などがあります。
(2)for型
play(演奏する)、cook(料理する)、leave(残す)、get(手に入れる)、choose(選ぶ)、make(作る)、sing(歌う)、make(作る)
などがあります。
(3)例外
to型、for型に当てはまらない例外もあり、bring(持ってくる)はto及びforの両方が使えます。
【第4文型】You bring me my wallet.
【第3文型】You bring my wallet to/for me.
(あなたは私の財布をもってきてくれる。)
その他の注意点
第4文型は第3文型に言い換える事ができますが、次の動詞は言い換えることができません。
その動詞とは“cost”と“save”です。
costを使った例
costを使った例文です。
【例文3】This book cost me 3000 yen.
(この本は3000円でした。)
これを第3文型に言い換えようとして、
×This book cost 200 dollars for[to] me.
とする事はできません。
saveを使った例
次はsaveを使った例文です。
【例文4】His memo saved me the trouble of going shopping.
(彼のメモのおかげで買い物にでかける手間が省けた。[彼のメモが私の買い物にでかける手間を省いてくれた。])
これを第3文型に言い換えようとして
×His memo saved the trouble of going shopping for[to] me.
とはできません。ただし、この“save”も「手間を省く」という意味の時は第3文型に言い換えることはできませんが、次のように「O(人)にO(物)を取っておく」の意味を示す場合は“for”を用いて第3文型に言い換える事ができます。
【例文5】He saved me some cake.
(彼は私にケーキを残してくれた。)
【第3文型への言い換え】He saved some cake for me.
(彼は私にケーキを残してくれた)